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正覚寺の梵鐘

[2019年5月15日]

大淀町芦原。見学の際は、正覚寺までお声がけください。

正覚寺の梵鐘は、戦時中砲弾をつくるために供出されましたが、鋳潰されずに運よく大阪の堺で古鐘として売られていたところを、地元の方が引き上げてきてくれたものだそうです。
鐘には、享保4年(1719年)の銘が刻み込まれていて、「和州吉野郡芦原村 蘆原山正覚寺 門譽代 同国葛下郡五位堂邑 鋳師 津田大和大掾藤原定次作」とあります。「定次」は、現在の香芝市五位堂に代々続いた鋳物師で、江戸時代の後半期には禁裏御鋳物師にもなっています。
芦原地区には、生まれながらにして声が出せなかったかずえ姫が、病気のため若くして亡くなったのを偲んで、父親が正覚寺へ鐘を寄進し、この鐘の鳴る音をかずえ姫の声だと思ってくれ、と涙ながらに語った、という物語が残されています(「八幡さんのかずえ姫」『大淀町史』)。

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梵鐘

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