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木造大日如来坐像/木造男神・女神坐像

[2019年5月14日]

[大淀町指定 有形文化財(彫刻)]木造大日如来坐像

大淀町大岩。大淀町ふれあいバス「おおよどパークゴルフ場前」下車。徒歩すぐ。普段は無人ですので、拝観の際は事前に大岩自治会もしくは文化振興課までご連絡ください。

大岩の大日堂には、高さ約160cmの仏像が伝わっています。
元禄10年(1697年)に他所から移されたとも伝えますが、来歴は定かではありません。この仏像が安置されている大日堂は、明治時代に廃寺となっていますが、正面に架かる扁額から「安楽寺」と呼ばれていたことが分かります。
この仏像は、右手で左手の人差し指を握る(智拳印を結ぶ、といいます)、金剛界曼荼羅の大日如来を表現した坐像です。材質はクスノキで、素木のまま仕上げられています。光背・台座は後補ですが、その特徴から、平安時代後期の作と考えられます。
夏の日照りが続いた時、大日さんが雨を降らせてくれると、このお堂のまえで雨乞い行事が行われたといいます。民俗行事の歴史を伝え、吉野地域でもすぐれた仏像としての価値が認められ、平成2年(1990年)7月1日、町指定の文化財となりました。

木造大日如来坐像の写真

木造大日如来坐像

[大淀町指定 有形文化財(彫刻)]木造男神・女神坐像

大岩地区の氏神・大岩神社には、古くから計6躯の神像が伝わっていました(現在は大岩自治会所蔵)。その姿は、束帯の男神像と唐服の女神像です。木造で素地仕上げ、像高は16.1cmから18.7cm。男神と女神はそれぞれ3躯あり、男神像(1)と女神像(1)は両目を膨らみだけであらわす表現や的確な量感把握が共通しています。男神像(2)と女神像(2)は脚部材の木寄せが共通し、男神像(3)と女神像(3)はともに広葉樹材を用い頭部を小さく造る特徴が共通することから、三対の神像が合祀されたものとみられます。いずれも小像ながら本格的な作風で、均整のとれた姿から鎌倉時代後期(13世紀後半から14世紀前半)の作とみられます。平成31年(2019年)3月27日、大淀町の指定文化財となりました(通常は非公開です)。

また「西カマチ 天文十八年七月十日ハシラタテムマノトチ」(天文18年は西暦1549年)の墨書がある旧社殿の建築部材も、神像の由来を示す関連資料として貴重であることから、附指定となりました。

男神・女神坐像群の写真

男神・女神坐像群

女神像(2)の顔の写真

女神像(2)の顔

木札(天文十八年)の写真

木札(天文十八年)

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