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能楽アウトリーチ『小鼓 de チ・タ・プ・ポ』

[2015年3月23日]

11月21日、吉野地方で最古の寺院とされる世尊寺で大倉流小鼓方大倉源次郎さんと画家で石垣市文化財審議会委員の石垣博孝さんが講師を務めアウトリーチ(出前講座)を実施しました。石垣島には大胴・小胴(ウードゥ・クードゥ)という能楽の大鼓小鼓と殆ど同じものが残っているそうです。その不思議を探るため大倉源次郎さんが沖縄、八重山諸島に赴き、彼の地に受け継がれる祭りや楽器についていろいろ調べたお話や石垣さんによる本土やアジアから影響を受けた八重山諸島のことや風習や伝統、祭り等々とても興味深いお話がありました。大和の猿楽と薩摩、薩摩と沖縄、沖縄と東南アジア、ロマンを感じます。
薩摩から沖縄に能楽が伝わりました。でも、薩摩藩の関係者の引き上げや大津波等々で、少しずつ形態が変わり、シテと笛はいつの間にかなくなってしまいました。大胴・小胴・太鼓だけが残ってどの楽器も一子相伝。小鼓は胴の削り方をみるといつ頃どんな所で作られたかものかわかるそうです。残念ながら代々伝わる小胴は打ち手が音を出しやすいように削ったりしていつ頃の作品なのか分からなくなってしまっているようです。
ちなみに小鼓は左手で持って右肩にあて、右手で手のひらを皮に向けて打ち上げます。小胴は左手で持って左肩にのせて、右手を人差し指の側面で打ちます(左下の写真)。なんか変な感じです。
ちょうどこの日は飛鳥時代の創建から鎌倉時代の再興までの世尊寺の前身・現光寺の縁起を彩色絵巻で紹介する現光寺縁起絵巻(模写)の展示もあり、本山住職が解説してくださいました。

ちびっ子能楽体験

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