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大淀町の能楽へのとりくみ

[2017年8月18日]

『土蜘蛛』写真

大淀町と桧垣本猿楽

室町時代、今から約650年ほど前、大淀町桧垣本地区に吉野猿楽の一つであった「桧垣本猿楽座」が存在し、広く活躍していたことが、桧垣本七郎作とされる能面や春日若宮神主祐光日記などの文献から明らかになっています。 この「桧垣本猿楽座」は、囃子方に優れた人物を輩出し、特に笛方、太鼓方の芸祖であったとされています。そのため、観世座(現在の観世流)とも縁戚関係にあり、その縁で江戸幕府の芸能統制政策により桧垣本の地を離れるときには観世座と合流し、 本拠地を江戸に移して、活動の場を全国に広げていきました。残念ながら、地元では桧垣本猿楽の存在は、いつの間にか人々から忘れ去られていったのでした。(桧垣本猿楽についてはこちらをご覧ください。

平成13年夏、「吉野魅惑体験フェスティバル」で「桧垣本猿楽」を取り上げ「能楽座公演」や「ワークショップ」を実施し、 多くの人々に先人達の業績と歴史的意義を認識していただきました。これを機に平成14年度以降「桧垣本猿楽」を財産として後世に引き継ぐ事業を展開することになりました。

しかし、猿楽・能楽と聞くと、大抵は一度も見たことはないけれど「高尚で難しくわからない」「動きがゆっくり過ぎて眠たくなるだけ」というイメージをもっています。 「桧垣本猿楽」をできるだけ広く知ってもらうためには、子どもたちに幼いころから楽しく能楽に触れ、その子どもたちとともに大人達にも興味を持ってもらい、能楽を身近に感じてもらうことが必要と考えました。

今まで埋没していた「文化財産」を顕彰し継承できる環境作りの第一ステップとして、小学生を対象に「ちびっ子能楽体験」と「ちびっ子桧垣本座」を実施することにし、次のステップとして平成15年度から、 だれもが気軽に能楽を体験、体感できる能楽ワークショップも企画しています。また、猿楽・能楽ゆかりの川西町、斑鳩町と連携した「大和猿楽サミット」や伝統芸能を勉強する子どもたちを集め「大和猿楽子どもフェスティバル」などもおこなっています。

お陰様で「大淀町能楽プログラム」は、平成14年度地域づくり総務大臣表彰を受けることができました。せっかくの文化財産を郷土の誇りとして一人でも多くの人に認知してもらえるよう、今後も事業を実施していく予定です。

ちびっ子能楽体験

ちびっ子能楽体験

子どもたちに町の歴史や日本の伝統芸能・文化を知ってもらうために毎年町内全小学校で実施しています。

ちびっ子桧垣本座

ちびっ子桧垣本座

町の文化を復活し継承するために取り組んでいる団体です。
活動の内容は、「ちびっ子桧垣本座の活動」をご覧ください。

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